ご無沙汰しております。バイト先が休業となり外出自粛中の人です。
そんな中ではありますが、Twitterをはじめ鉄道模型を家で楽しむ動きも多くみられますので(?)、記事の続きを作成して行きたいと思います。
さて本題に入る前に去る3月27日、遂にC57180号機のATS表記にATS-Pの追加が確認されました。
2018年度の運行よりスノープロウの常設化を行っており昨年の中間検査B出場時には動向が注目されていましたが諸事情により見送りとなっておりました。
またこれに伴って首都圏を走行する際に必要なデジタル無線の導入も行っていると見られており、再び上越線の重連運転で先頭に立つ姿が見られたら…と勝手に願っております(^_^;)
本来であれば今月中旬より運行開始となる予定でしたが、諸事情により(2020年4月現在)6月からの運行に変更となっております。C57180号機の詳細につきましてもその頃に明らかになるものではないか…と思っております。
尚、TOMIXのC57180号機は門鉄デフ仕様を用いてもかなり前の仕様となりました。
各種表記の書き換え、デジタル無線の搭載を行った仕様の発売にも期待したいところですね。
前置きが長くなりましたが、本題に入りましょう。
今回からはSLばんえつ物語号に使用された客車についてです。
前回の記事の最後にも記載しましたが、2013年11月から12月にかけてはオヤ12を用いた混合編成が登板するなど多彩な変化を魅せているSLばんえつ物語号。お金はかかると言えど、きちんと時代を考証して編成を組んでみるとより楽しめるのではないでしょうか?
ということで今回から数回に分けてデビューから現在にかけての客車の変遷並びに代表的な出張運転について追ってみましょう。
尚、便宜上(編成単位での)客車の塗装につきましてはTOMIXの表記に合わせておりますのでその点ご了承ください。
[1代目/クリーム色とチョコレート色の塗装→旧塗装・2代目/クリーム色と紺色の塗装→新塗装・3代目/展望車、グリーン車付きレトロ調塗装→オコジョ展望車]
※前回同様あくまで個人で調べた上での見解ですので気になった方は各自でよくお調べください。
1.旧塗装時代
使用時期(営業運転時)
1999年4月29日~2006年10月22日 (DD53・DD51・D51ばんえつ物語号として2006年11月26日まで使用)
1999年、SLばんえつ物語号の運行開始に合わせて酒田車両リニューアルセンターにて各種改造を行った12系客車。
座席モケットの色はワインレッドに変更となり、壁面や床は木目調の化粧板を用いた温かみのある内装となった。また便所も洋式タイプに、洗面所もリニューアル改造されておりお年寄りから子供まで利用しやすいものとなった。
外観は「森と水とロマンの鉄道」に相応しいチョコレート色に黄色(クリーム色?)のレトロ調塗装となり、ばんえつ物語のモダンなロゴの他飯豊山系に生息するオコジョを描いたマスコットを組み込んでいる。また、牽引機の車軸温度管理のため引き通し線の追加、スハフ12-101、102の車掌室側正面向かって右にはそれに伴って機器箱(?)が追加されている。
試運転での使用開始は同年4月15日、同月29日よりSLばんえつ物語号での運用を開始。
運行開始からも各種改造が行われている。2000年3月の運行開始時より各車蛍光灯を用いた照明から円形カバーを用いた暖色系照明へ換装されており、車内デッキとの出入り口には大正時代を思わせるガス灯を模した照明の追加なども行われた。また編成の最も新津寄りに連結されている6号車スハフ12-102は窓埋め工事が施工されており座席が8席減少、外観上は飯豊山系に生息するオコジョのエンブレムが追加され内装は現在展望車に設置されている郵便ポストの設置が行われたものと見られている。
細かい改装箇所としては座席の通路側にも収納可能な小テーブルを追加しており、より利用者に配慮した設計となった。
また後述の展望車組み込み後の2002年頃には車掌室の小窓化改造が確認できる。
以後2000年11月(2000年春季~秋季シーズンでの運行)までは通常6両編成、オハ12 1701(以下展望車)は2000年12月より連結。
2001年より通常時(春季~秋季)シーズンでの使用も開始となり一部特別運転や出張運転での減車を除いて7両編成での運行となる。
展望車はスハフ12-160を改造、改造後はオハ12-1701となる。
車体は土崎工場で新製されたもので、内部は展望スペースの他売店を併設(2007年のリニューアル改装時に撤去)。寝台客車を彷彿とさせる外観となっている。
運転時にはイベントスペースとしても活用されており、時折有志による楽器の演奏や腹話術ショーなどが行われる。
この12系改造車は新潟・新津~会津若松を走行する「SLばんえつ物語」及び会津若松~郡山を走行する「SL磐梯/郡山会津路号」(春季~秋季)としては勿論、「SLみなかみ物語号」「SL村上ひな街道号」「SL磐梯会津路号」(冬季)の運行にも使用されたが、SLばんえつ物語号としては2006年10月22日に、その後DD53、DD51による代走を経て2006年11月26日のD51ばんえつ物語号を最後に再びリニューアル工事を受けることとなり、この塗装は消滅。
以下にSLばんえつ物語号としての運転記録並びに改装記録を示す。(営業運転時のみ)
・初期仕様(塗装変更・内装リニューアル初期)
1999年4月29日~1999年12月25日
・内装一部改装仕様(スハフ12-102窓埋め施工)
2000年3月4日~2000年11月26日?
・展望車連結
2000年12月22日~2002年頃?
・車掌室小窓化改造
2002年4月?~2006年11月26日
尚、この他車体に記載される所属記号が上沼垂運転区→新潟車両センターの変更に伴って2004年4月以降「新カヌ」から「新ニイ」に変更されていると考えられる。
蒸機牽引(とディーゼル牽引の一部)による出張運転・特別運転の記録。(特記を除いては上記の客車状況に該当する)
・C57180牽引
2000年8月 中間にオロ12-706「サロン佐渡」を連結した7連での運行が行われる。尚、事前にDD51745をC57の次位に連結した7両編成試運転も行われた。
2001年1月1日 「SLカウントダウン21世紀号」として津川→新津間を走行。この際には展望車を除くオハ12形1両を減車した6連で運行。
2002年9月29日 「SLえちご街道号」として新津~長岡を往復。
2003・2004年7月 「SL村上大祭号」として新潟~村上間を往復。
2003年10月13日・2005年10月10日 「SLえちご日本海号」として長岡~直江津を往復。
2004年9月25~26日 「SL出羽街道号」として村上~酒田を2日で1往復。
2005年3月19~20日・2006年3月18~19日 「SL村上ひな街道号」として新潟~村上を往復。
2006年10月13~14日 「SL信越線120周年号」として長岡~新井を往復。
この他2001年3月と2002年7月には客車と共に品川駅での展示会を行っている。
・D51498牽引
2002年~2004年まで各年の1月
「EL&SLみなかみ物語」として高崎~水上を往復、2006年にも運行計画はあったものの大雪により運転中止。
また、2004年1月12日運行時のみ不調のためスハフ12-101を高崎所属の12系に変更して運行。
いずれも展望車を含む7両編成で東北・高崎線の上野~高崎間は電気機関車牽引による運行。
(東北・高崎線内牽引機については出典より他のサイト様を参照)
2002~2004年まで各年の3月
「SL村上ひな街道号」として新潟~村上を走行。初年のみ片道、2003年以降は往復での運行。
2003年12月
「SLばんえつ物語 X'masトレイン2003」として新潟~会津若松を往復。
C57180号機のボイラー煙管亀裂に伴う代走。
2004年2月
「SL磐梯会津路号」として郡山~会津若松を往復。
展望車を除く6連での運行となった。
2006年11月25・26日
「D51ばんえつ物語」として新津~会津若松を2日で1往復。
この他、2000年6月には「SLえちご阿賀野号」の試運転としてばんえつ物語用客車6連を用いた試運転が行われている。
・C58363牽引
2001年1月6~8日
「ELSLみなかみ物語号」として高崎~水上をEF58 61号機と共に往復。
展望車を除く6両編成での運転。(東北・高崎線内はEF58 61号機による単機牽引)
・DD51 745牽引
2000年3月
CM撮影列車に登板。
2000年8月
先述の7両編成試運転時にC57の次位に編成。
2000年12月31日
先述の「SLカウントダウン21世紀号」の往路牽引機。
津川到着後客車から切り離され、同列車の後を追って新津に回送される。
2001年1月・3月
12系の郡山入場・出場の回送時に展望車を除く6連を牽引。
2001年6月
団体臨時列車に充当。
・DD51 895牽引
2006年 10~11月
「DD51ばんえつ物語」に充当。
・DD53 2牽引
2006年 10~11月
「DD53ばんえつ物語」に充当。
・DE10 1701(シルフィード色)牽引
2002~2004年まで?「SL村上ひな街道号・SL村上大祭号」の新津~新潟回送時に充当。
(旧塗装時代のDE10 1680・1700による牽引については不明)
(出典:鉄道ダイヤ情報、RailMagazine、鉄道ファン、DraftStory様、C57180様、春名山麓亭様、REDLOCOweb様、その他多くのサイト様)
書いてる私の方もかなり疲れてきたので今日はこの辺りで…といきたいところですが、最後にもう少しだけ…。
SLばんえつ物語号が走り始めた90年代後半から2000年代前半にかけては多くのジョイフルトレイン客車が存在しており、C57180号機もその牽引に抜擢されることがありました。
先述の「サロン佐渡」もそうでしたが、編成単位での充当もありました。
2000年10月30日 磐越西線(新津~会津若松)
8226レ(往路) 団体臨時列車 C57180+14系800番台 「浪漫」6連
8233レ(復路) 「SL&オリエント」 C57180+12系800番台「オリエントサルーン」
いずれも1度限り、特にオリエントサルーンに関しては最初で最後の蒸機牽引を務めています。
オリエントサルーンはNゲージの製品としては天賞堂のキット以来、製品化に恵まれていないので是非とも完成品での製品化をお待ちしたいところですね。
さて次回はオリエント急行を模してスカ色となった新塗装編成、そして試運転に使用された編成などを考察していきたいと思います。
それでは。